WEST MiRa(1,739 Byte)
Memo(719 Byte)
セブンネットショッピング(旧セブンアンドワイ)

■ 金縛り 05年03月26日

皆さんは金縛りに合った事がありますか? あれは随分と大変らしいですね。 体を動かそうにも全く動かせないらしいです。 ほんの少しでも動けばとけるけど、その少しが出来ないんですってね。 小指一本さえも動かなくて、とても怖いらしいです。

「らしいです」と言っているのは、私が金縛りに合った経験がないからです。 生まれてこの方、一度も体験していません。 話しだけはよく聞きますが、想像するしかない世界なので、 その感覚があまりわかりません。

動かそうとしているのに動かないとは、体が痺れた感じなのか? それがどうして、そんなに苦しいのか? 似たような体験もありませんもので、想像するにも限度があります。


さて、そんなある日の夜の事です。
私はしんしんと眠っておりました。 が、何だか周りが騒がしいのです。 ザワザワと人が話す雑音や、ドタドタと動き回る物音、人が動いている気配、 そうした騒がしさに眠りから冷めてしまいました。

眠っているところを邪魔された腹立たしさもありますが、 それよりもっと腹が立ったのは、私に無断で家の中に誰かがいるという事です。 これには腹が立ちました。

家の中には私と彼しかいないはずです。
なのに他人がいる。
と言う事は、彼が私に無断で家に人を招いた。
しかもこんな非常識な時間に。
しかもしかも、人が寝ている横で騒いでいる。
しかもしかもしかも、女の声がする。


この結論は、瞬間的に頭が沸騰するのに十分な結論でした。 怒りのままに腕を振りかぶって「何をしてるの!」と言ったところ…… 腕は振りかぶられていないし、声も出ていません。

「おかしいな?」と思いながら、もう一度腕を動かしてみました。 ……やっぱり動いていません。

すると周りにいた大勢の人達が、 私が目覚めたけれど身動き取れない事に気づいたようでした。 そして、どうやらこちらに興味を示してきました。 人の顔をつっついたり、髪を引っ張ったり、体をつねったり、 体を持ち上げたり、好き放題です。

またまた私はブチリと切れました。 それらの手を払いのけ……たつもりですが、やっぱり動いていません。


この段になって、私にも事態が飲み込めてきました。
どうやら今の私は体を動かせないようです。
「動かしたつもり」にはなれます。
動いた感覚もあります。
でも実際には動いていません。

ここで確認の為に、あれこれと体を動かしてみました。 すると私の推測が正しい事が証明されました。 腕を上げると、腕を上げた感覚はあるのに腕はピクリとも動いていません。 足を曲げると、足を曲げた感覚はあるのに足は真っ直ぐなままです。

……何だ、そうか。
動かしてるはずなのに体が動かない。
と言う事は、これは夢だ。
夢だったら家の中に他人がいてもおかしくない。
傍若無人に振る舞われても仕方がない。
だって夢だから。

と言う事で、私は安心してグッスリと眠りました。


その翌日、ふとした機会に昨日の夢の事を話したところ 「……それは夢でなくて、俗に言う金縛りじゃないの?」 と言われました。

ここで合点がいきました。
そうです、あれは金縛りです。
紛れもありません。

頭が起きているのに体が眠っているから、体を動かす事が出来ない。 けれど頭は「感覚」を覚えているから、命令を飛ばした後にその感覚を再現する。 だから体が動かない。

脳は他にも様々な「感覚」を再現していく。 だから人声や気配がする。

なるほど、あれが「体を動かしても動かない」状態だったんですね。 確かに全く動きませんでした。 金縛りの最中の体験を霊体験に結びつける根拠もわかりました。 あれでは誤解するのもむべなるかな、と言うところです。

しかし、実は私はあの感覚は今までに何度か体験しています。 と言う事は……私は金縛り未体験なのではなく、 金縛りにあってるのに気づいていなかったと言う事になります。

それってつまり…………鈍感って事なのでしょうか? 何となく納得したくない結論ですが、それ以外に答えはなさそうです。


それにしても脳と言うのは、すごいものですね。 心底、感服しました。 今まで生きてきて、体が体験した経験、それ全て脳につまっています。 自分では思い出せない事、忘れてしまった事、 それも「脳」は覚えています。

そして完璧に、寸分の狂いもなく再現させる。 触られた、うるさい、声が聞こえる、つねられた、 そうした感覚が脳の中にデータとして記憶されていて、 脳がその気になればいつでも再現できます。

更に体験していない事も、 脳の中に蓄えられた知識を元に感覚を産みだして実行します。 考えてみれば、金縛り中に感じた体を持ち上げられる感覚、 あれを現実に体験する事はないでしょう。 浮いたり下がったり、そんな体験ありませんものね。

あの感覚はジャンプしたり、エレベーターに乗った時の浮遊感、遊園地の乗り物、 そうしたものを組み合わせて脳が作り出した, リアルを越えたリアルでしょう。


ここまで高性能なメカニズムが存在する事がすごい。 頭の中にスパコンを抱えているようなものです。 しかも、私たちは普段それと意識しないで脳を使用しています。 生物という存在、それを産みだした自然のメカニズムはどうなっているんでしょう。 もうすでに私の理解範疇を越えています。

あまりに理解を超えた事物に出会うと、確かに神の御技を信じたくなります。 考えるのが面倒ですし、考えても理解できそうにないですし、 神様のおかげと考えてしまった方が楽ですから。

が、私はそうやって脱落しますが、 世の中にはそれらの謎に敢然と立ち向かわれる方々もいらっしゃいます。 いつの日か、科学が全ての謎を解明する日が来るのでしょうか? その日が来ても私は生きていないでしょうが、 「その日が来る」と考えると身震いがします。

と言う事で科学畑な皆様、がんばってくださいね。 サイトの隅っこから応援しております。


ところで一つだけ解せないのですが、 金縛りってそんなに怖いものなのでしょうか? 私は「うるさい」、「腹が立つ」、 「寝かせてくれ」しか思わなかったのですが。

やっぱり私には金縛りの恐怖はわからないようです。
……という事は、やはり鈍感なのでしょうね(笑)。




 



バナー、リンクについて  ,   利用規約  ,   ヘルプ

Copyright (C) 1998-2007 WEST MiRa. All rights reserved.