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■ 今年の蠍座 05年02月16日

気まぐれ今年の運勢です。
第八弾は、今年の蠍座の運勢です。


暗夜行路という小説があります。 地震の出自に苦悩し、妻の不義に懊悩し、人生そのものや自分、周囲の人々、 全てのものに対してどう受け止めればいいのかわからなくなった主人公。 苦しみ、憎み、そんな自分を持て余し、主人公は旅に出ます。

答えを探し求め、彼は大山への道を登ります。 そして、その大山で主人公の人生が一転します。 彼は大病を患いながらも答えを見つけ、今までに感じた事のない喜びと陶酔に身を浸します。


とまぁ、暗夜行路はこんなお話しです。 これは題名からして重苦しい小説ですね。 「暗い夜の路を行く」――それはどれだけの苦しみでしょうか。

進む先に光は見えるのか、出口はあるのか、間違ってはいないのか、何一つわからない旅路です。 そもそも出口が存在するのか、路が閉じているのではないか、それすらも判明していません。 その道を一人進んでいく。 暗夜の重さ、絶望がどこまでも続いています。

しかしながら、小説の主人公は、暗夜をくぐり抜けます。 その道の果てに、素晴らしき人生の始まりを見いだします。 これまでの暗い帳を吹き飛ばすほどの、まばゆい光を見つけます。


さて、今年の蠍座の皆さんは、小説の主人公と同じように暗夜に足を踏み込むかも知れません。 真っ直ぐ続いているはずの道が行き止まりだったり、進行方向が崖に続いていたり、 なかなかに進みづらい年になるでしょう。

色々な面で試練に直面します。 今まで信じていた事が崩れ去ったり、根本的な事がひっくり返ったり、 とにかく「見直し」が要求されます。 家族とは、友達とは、恋人とは、仕事とは、自分とは何なのか、 嫌でも考えずにはいられないでしょう。


何だか年明けから不吉そうな事を言っていますね。 ですが、これは決して不吉ではありません。

朝を迎える為には、夜を過ごさなければいけません。 春を迎える為には、冬を耐えなければいけません。 それは自然の摂理であり、理を変える事は出来ません。 夜の次には朝、冬の次には春、と決まっているからです。

もし夜を迎えるのが嫌だと言って、それが叶ったらどうなるでしょうか? 世界は永遠の黄昏を迎えます。 夜は来ません。しかし朝も来ません。 時は止まり、世界は停止します。

それはそれで嬉しくないですね。 ずっと夕方5時の状態が続いたら、「もうすぐ仕事が終わる、 もうすぐ……」と、ずっと仕事が続きます。 会社帰りのデートの約束はずっと約束のままだし、 約束を交わした週末は、永遠に訪れません。

永遠であると言う事は、止まっていると言う事です。 良くもならないし悪くもならない。 上がらないし下がらない。 成長もないし死もない。 とてもとても恐ろしい状態ですね。


そうした状態を打破する為には、やはり夜を迎えなければいけません。 その夜が明けるという保証はありません。 いつ明けるのかもわかりません。 何が起こるかもわかりません。

確かなのは、夜を迎えない限り、朝は来ないと言う事です。 朝を迎える為には、夜に踏み込まなければいけません。

その代わり、暗夜をくぐり抜けた朝は、今までの朝とは異なります。 それは暗夜を通った者だけが得られる朝日であり、 暗夜を通らない者は手に入れられない朝日です。


そんな今年の金運ですが、金運は割と落ち着いていますね。 と言うかお金に対する考え方がシビアになるのかも知れません。

「信じられるのはお金だけ」、「いざという時に頼りになるのはお足だけ」 と言う風に考え、引き締めて掛かりそうです。 人を当てにしたり、調子のいいセリフを信じても無駄だ、 待ちぼうけを食らわされる前に自分で何とかしなければ、と考えが変わるようです。

無駄遣いは控えるでしょうし、貯蓄や保険に対する考え方も変わるでしょう。 自分の面倒は自分一人で何とかしようと言う強い意志を持って、非常に現実的な考え方を採用するようです。 将来の事を考えてライフプランを立てたり、投資や保険も徹底的に疑ってかかる傾向にあります。 その為、変な勧誘には引っかかりにくいでしょうし、慎重な行動を取るでしょう。


対人運は波瀾万丈です。 人の噂に翻弄されたり、噂を信じて誤解が生まれたり、急に絶縁されたり、 切りたいのに切れない縁が残ったり。 人との付き合い方と言うものに対して、大きな不安が生まれそうです。

自分の対応はこれでいいのか、コミュニケーション能力に自信がなくなるかも知れません。 人の期待に応えようと無理をして、倒れるまで頑張ってしまうかも知れません。 信じよう信じようと頑張って、失望してしまうかも知れません。

何を話せばいいのか、どんな表情を作ればいいのか、待つべきなのか、動くべきなのか、 わからなくなりそうです。 そうした果てに、人付き合いに対する考え方が変わってしまうかも知れません。

人が狡く生きるなら、自分も同じようにする。 人が裏切るなら、最初から信じない。 そうやって自分を守ろうとするあまり、否定的な選択をしてしまうかも知れません。


そうやって全部に結論を出してしまわず、一つずつ片づけていきましょうね。

誰かが貴方を裏切ったとしても、他の人まで貴方を裏切るとは限りません。 誰かが貴方に嘘を付いても、他の人まで貴方に嘘を付くとは限りません。 どうか信じる気持ちを忘れないで下さい。

人は人、貴方は貴方。 他人が汚れているからと言って、貴方まで泥に染まる必要はありません。 貴方の輝きをどうか失わないで下さい。


恋愛面も、今年は少しばかりお休みの時期のようです。 自分が居心地がよい事、落ち着ける事を大切にして下さい。

無理に恋をしようとするよりも、自然体で過ごしましょう。 相手の好みに合わせようと自分を隠して演じたり、 疲れるばかりの恋愛とは、少し距離を置いた方が良いかも知れませんね。

探すならば、ありのままの貴方を受け入れてくれる恋を探しましょう。 自分に嘘を付かないで下さいね。


今年の仕事運は、かなりダイナミックな事になっていますね。 しかし貴方の気持ちは小さくなっているでしょう。

あまり無茶をしたくない、堅実に進みたい、ほどほどで落ち着きたい、 貴方の本音はこうです。

だからチャンスがやってきても、目を背けてしまいます。 「これは私に差し出されたチャンスではない、きっと何かの間違いだ」 そんな風に拒否してしまいます。

でもそれは、やっぱり貴方に向けて差し出されたものですよ。 宛先を間違えているのではありません。
そうは言っても受け取りにくいでしょうね。 差し出されたものは、なかなか重そうですから。

受け取ればそれに伴う責任やプレッシャーを背負わなければいけません。 なのに、それはまだまだ海のものとも山のものともつかない状態です。 腰が引けてしまっても仕方がないですね。

ですから受け取るのも受け取らないのも、貴方の自由です。 ただ、それは種子の状態ですから、育てていけば面白い事になるかも知れませんよ。


健康運についてですが、そんなに悪い事はなさそうですね。 敷いて言えば、下半身に気をつけましょう。 下半身の病気、消化器官、足のケガなどですね。


気をつけて頂きたい時期は、11月12月の年末ですね。 この時期は慎重になりましょう。

もう一つ、今から春先までもお気をつけ下さい。 ただ、これは悪い時期という訳ではありません。 ダイナミックな時期なので、それに翻弄されてしまいがちな為です。

ですから反対に良い時期も兼ねています。 上手く制御する事が出来れば、一気に暗夜明けに突き進むかも知れません。

夏の終わりから秋にかけては小休止と言うところですね。






 



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