子供と言うものは無邪気で純粋なものだ、と大人は言います。でも本当にそうでしょうか?自分の子供の頃を振り返って考えれば、そうでない事がわかるのではないでしょうか。
子供は子供なりに打算的な考え方をするし、見栄もありますし、周りの雰囲気を察知するし、周りに気を遣うし、計画的に誘導しようとするものです。子供からしてそうなのですから、様々な経験をして知恵をつけて大人になれば、それらの傾向に拍車が掛かるでしょう。
それは決して悪い事ではありません。見栄を張ったり打算で動く事は、それはそれで大切な事です。
でも、そうした大人としての振る舞いを続けていると疲れてしまう事もあるでしょうね。そしてそこから離れたくなる事もあるでしょう。
それは例えば同窓会で過去を懐かしむ事かも知れませんし、飲み会で羽目を外す事かも知れませんし、インターネットの世界で現実の自分を忘れる事かも知れません。普段の自分を忘れて昔の自分になったような感覚に陥ったり、全くの別人になったような気持ちになったり、そうやって息抜きをするのでしょう。
けれど、それはあくまで錯覚です。現実の自分に変わりはありませんし何かが変化する事もありません。夢から覚めて日常に戻れば、いつもの日々が待っています。
ではそうやって「いつもと違う自分」を楽しむ事は無駄なのでしょうか?いいえ、私はそうは思いません。一時の間、楽しい世界に身を投じるのも意味のある事ではないでしょうか。
ただし、それはあくまで「一時の間」に限ります。現実からの逃避先として利用し、「これが私の本当の世界」と逃げ込む為のものではありません。自分がいるべき場所は現実の中にあるものであり、仮想の世界にあるのではありません。その事を忘れずに利用すれば、仮想世界はいつでも貴方の味方となるでしょう。
カード:カップの6(R)、皇帝、カップの3
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